先日、とあるご門徒さんから
『納骨堂に入れてもらったお骨を返してもらえませんか』
というご連絡を頂きました。
当山には納骨堂があります。H23に鐘楼堂を建立した際、古い納骨堂を解体して新たに建てたものです。
古い納骨堂の時は小さい桐箱にお骨を納め、ご本尊の阿弥陀如来坐像の脇に安置していました。
新たに納骨堂を建てる時、安置されていたお骨を全て移動し、新しい納骨堂地下の収骨スペースに納め直しました。
今の納骨堂の収骨スペースは地下ですが、底面は土になっています。土に全てお骨を置き、いずれは土に還るような形式です。
その為、納骨堂の入り口には『倶会一処』という文字が掲げられています。私達はいずれお浄土に還り、そして老若男女すべて等しく同じ処で会う、という意味です。
ですから納骨堂にご安置したお骨は入れたり出したりするようなものではなく、あらゆる人が『ここに皆さんおられるのだな』と感じ、敬い手を合わせて頂く場所です。
それでも色々な考え方の方がおられますので、納骨堂の建て直しに伴うお骨の移動の際、全てのご門徒さんに対して『引き取りをご希望される方は◯月◯日までにご連絡下さい』と文書でご案内させて頂きました。
上記のご門徒さんが言われたお骨は何十年前か記録をかなり辿るような状態でしたので、尚更お返し出来るような状態ではありませんでした。
それにしても、この事が伝わっていなかったのはお寺側にも責任はあるかもしれません。
今後も大切なことはしっかりお伝えしていきますので、浄照寺だよりやHPを折に触れて御笑覧頂ければと思います。
副住職 拝
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